Pico-Kernelを用いたOSデバッグ方法(OS開発環境)
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概要
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近年、PC/AT互換機上に高速I/O機能を持つ独自OSを開発するニーズが増大している。しかし、従来のPC/AT互換機上で動作するOS向けの開発環境は、開発環境の安定稼働が保証できる、様々なOSやI/Oデバイスに大きな開発なく適用できる、デバッグ時にも高いI/O性能で動作させることができる、の3条件を同時に充足することができなかった。本論文では、これらの3条件を同時に充足する独自OS開発方式として、Pico-Kernelという小型組み込みモジュールを用いた独自OS開発方式を提案し、実装を行う。そして、上記条件の同時充足には、独自OSからのハードウェアアクセス資源方式を複数準備して資源の種類ごとに使い分ける、などの実装上の工夫が有効であったことを示す。さらに、本開発方式を実際に3種類の既存OSに適用した結果、必要な開発コード量は2K行以下に抑えられたことも示す。最後に本開発方式によるデバッグ時のI/O性能の定量的な評価も行う。評価の結果、デバッグ時にも、I/O性能の劣化は9.5%程度に抑えられることが明らかになった。
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 2004-02-26
著者
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