CODAアーキテクチャ : 命令挿入によるレジスタ上でのデータ待ち合わせ

概要

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汎用高並列アーキテクチャにとって、同期のコストを減少させることと、命令参照やデータアクセスの局所性を生かすことが重要な課題である。データフロー計算機では命令レベルでデータの同期を実現しているが、パケットI/Oの重さ、実行の非決定性から生ずる先行制御の困難さ、データの非存在チェックができない等の問題があり局所性の利用が行ない難い[Sh88]。一方、フォンノイマン計算機においては、演算レジスタや命令及びデータキャッシュの利用で局所性の有効利用が行なわれているが、同期においてはメモリを使用するものが中心であり、また待ちが生じた場合のコンテキスト(局所環境)切り替えのコストが大きいという問題点があった。そこでCODAアーキテクチャでは、外部からのパケットに対応して、パケットからのデータをロードする命令を実行パイプライン中に挿入する命令挿入の手法を用い、高速記憶要素である演算レジスタ上でのデータ待ち合わせを実現した[To89]。また、データ待ちが生じた場合のコンテクスト切り替えを高速化するため複数のレジスタセットを有する。本稿では、CODAアーキテクチャの概要を述べた後、レジスタ上でのデータ待ち合わせの有効性をメモリ上でのものと比較して検討する。
社団法人情報処理学会の論文
1990-03-14

CODAアーキテクチャ : 命令挿入によるレジスタ上でのデータ待ち合わせ

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