複数パイプライン・プロセッサの実時間性能評価

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実時間処理の効率的な実現には、ハードウェアレベルでの支援機能が必須である。時間制約のあまり厳しくない小規模の応用に対しては、市販の高性能プロセッサと実時間処理を支援するオペレーティングシステムを使用することにより、擬似的な実時間処理システムを構成して対処することが可能である。しかし、単一プロセッサ構成が不可能な場合や時間制約の厳しい応用に対しては、このような方法ではシステムを構成することができない。我々は、実用規模の並列・分散実時間処理を実現する、CODAシステムの研究・開発を通して、さまざまな実時間処理ハードウェアを提案している。たとえば、要素プロセッサは、ハードウェアによる優先度付きタスク・キュー、二重パイプライン構成、センサ用I/Oポート装備などさまざまな実時間処理用、および、並列処理用プロセッサとしての特徴を有し、相互結合網は、優先度付きパケット通信や、優先度逆転現象を解決する優先度先送り機構を備えている。本稿では、CODAプロセッサで採用した、複数パイプラインによる実時間処理について、シミュレーションモデルを構成し、実時間処理への有効性を検証する。
社団法人電子情報通信学会の論文
1998-02-26

複数パイプライン・プロセッサの実時間性能評価

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