入出力例から既存のプログラムを組み合わせてプログラムを合成する一手法

概要

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近年,コンピュータによるプログラムの自動合成や,知的エディタ,またプログラム自動デバッガシステムなどのプログラム開発支援を行うプログラミングツールの研究が盛んに行われており,ソフトウェア開発全体を支援するCASE(Computer Aided Software Engineering)も徐々に実用化されつつある.また,プログラムの中には同じような機能を有するものがたくさんあり,部分的には同じプログラムが使えるのではないかという観点から,プログラムの再利用のための研究も再び盛んになってきている.しかし,プログラムの抽象化やその具体化などのいくつかの困難な課題が残っていて,完全な自動再利用に至るまでにはなっていない.プログラムの自動合成の手法の1つとして,直観的に分かりやすいということから,入出力例を用いたものがこれまでも研究されている.しかし,今までの入出力例を用いた研究では,簡単なプログラムを合成するようなものばかりであった.そこで本研究では,リスト処理プログラムの範囲ではあるが,入出力例から従来のシステムよりも複雑なプログラムを合成できる手法を提案し,実験を通してその有効性を示す.
一般社団法人情報処理学会の論文
1993-03-01