日本語DTPのための基本描画システムの作成

概要

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現在,ワークステーションなどで編集した文書を印刷会社や出版社を通さずに,レーザビームプリンタ(以下,LBP)などの高解像度の出力デバイスを利用して高品質の文書を出力しようとする卓上電子出版(以下,DTP)は身近な物となっている。また,出力デバイスであるLBPは,年々高解像度化が進んでいる。このような出力デバイスの高解像度化に対応するため,また,ディスプレイ上で出力紙面と同じイメージを表示しながら編集したいという要望などから,多くのDTPシステムでは,自由なサイズの文字フォントを生成できるアウトラインフォントによる文字描画を採用している。しかし,日本語での文書出力を考えた場合,次のような問題点があげられる。(1)アウトラインフォントの格納サイズが大きい日本語はアルファベットに比べて,字数が多く,また,筆画数も多いため,文学フォント1文字あたりのデータサイズが大きい。複数の書体を使用することを考えると,フォントデータのサイズは巨大なものとなり,ワークステーション個別にフォントを持つことはコストがかかる。(2)フォントの生成速度に時間がかかるアウトラインフォントでは,輪郭線をn次曲線などで描画してから,内部を塗りつぶすといった手法のために,フォントの生成に多くの時間を要する。また,日本語文字は輪郭線が複雑であるためさらに時間を要する。本報告では,これらの問題点を解決するための,DTPシステムにおける基本描画システムの作成について述べる。
一般社団法人情報処理学会の論文
1993-03-01

日本語DTPのための基本描画システムの作成

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