自由書式文書からの文字矩形の抽出法

概要

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印刷文書において文字の切り出しを行う場合、文字・図形・写真の各領域を分離抽出する必要がある。このような処理に対して、書式情報や統計的性質を用いる手法、周辺分布特徴を用いる手法等が報告されている。しかし、文字・図形・写真の各領域が混在し、かつ自由な書式で構成された文書では、比較的小さな図形・写真領域が文書内に散在するものも多く、予め文字領域を特定することは困難である。よって、このような自由書式文書から切り出された矩形に対しては、それを未知の領域から切り出された矩形として扱った上で、文字であるか、または図形・写真の一部(あるいは全部)であるかの判別をする必要がある。これらの矩形に対して、文字を認識してから識別するとすれば、文字でない矩形領域に対しても文字認識を行うことになり効率が大幅に悪くなる。本稿では、黒画素連結領域を外接矩形として切り出す際、その矩形が、文字矩形あるいは図形・写真矩形であるかを、簡単な特徴量を用いて容易に判定する手法を提案し、文字矩形の抽出実験の結果を述べる。
一般社団法人情報処理学会の論文
1990-09-04