内部コード系と識別子の違いに着目した日本語プログラムの可読性の評価

概要

論文の詳細を見る
プログラミングの対象が地域的文化的な問題に広がると、対象や処理を記述するのに日本語が使えないと不便である。このようなことから、日本語で制限なくプログラミングできる環境が必要である。その実現には、計算機システムに次の拡張をしなければならない。(1)計算機の内部コード系をフル2バイトコード系とする(2)プログラム中の識別子名の記述に日本語文字の使用を可能にするプログラムの識別子名の記述に日本語が使えれば、記述しやすさの面で次のような効果が期待できる。・英語で識別子名を考える必要がなくなるので、プログラミングの際に思考の中断がなされなくなる・仕様書中のキーワードをそのまま識別子名として記述できるため、仕様書とプログラムとの対応がよくなり保守がしやすくなる一方、読みやすさについての効果は、過去に紙上での読解実験により、プログラムの識別子に用いる言語として、英語よりも日本語を用いた方が可読性が高いことが確認されている。これに対し本稿では、日本語識別子を用いることの有効性について、実際のプログラミング行動のなかでの作業能率を評価する必要性から、デバッグ作業効率・機能拡張作業効率からみた評価実験をマシン上で行なった。また、従来の計算機システムにおける1,2バイト混在コード系とのコード系の違いによる、プログラムの読みやすさの違いについての評価も行なった。混在コード系では文字列のバイト数が文字数に比例しないため、文字の内容をチェックしながら文字列処理を行なう必要がある。したがって、2バイト固定長コード系におけるプログラムの方が読みやすいと考え、実験を行なった。
1995-03-15

内部コード系と識別子の違いに着目した日本語プログラムの可読性の評価

スポンサーリンク

概要

著者

関連論文

スポンサーリンク