分散移動型データベースシステム

概要

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光ファイバ、無線を用いた高速通信網の発展により、移動型情報機器、家電機器、工場のロボット等を含めて、世界中の情報機器が相互接続されてきている。利用者がいつでもどこでも計算機を利用できるUbiquitous-computingを行う情報機器として、タブ(tab)、パド(pad)、ボード(board)が示されている。これら機器は、これまでのメモ、ノート、黒板にかわるもので、計算機と通信ネットワークの存在を、利用者は意識せずにいつでもどこでも利用できるものである。各情報機器は、データベースシステムと通信機能を持つ。このように、組織体のデータベースシステムから、移動型情報機器内の個人データベースシステムを含めて、多種多様なデータベースシステムが相互接続されてくる。現在の網技術では、移動型機器間でコネクションを保持したまま通信を行うことが可能となってきている。高速通信網の発展と種々の情報機器の普及により、これまでとは桁違いの数のデータベースシステムが相互接続されてきている。これまでの分散型データベースシステムに対して、こうした膨大な数の多種多様なデータベースシステムから構成されるシステムを超分散型データベースシステムとする。また、各データベースシステムは、種々の情報機内に構成され、自律的である。超分散型システムでは、利用者が必要とするデータベースシステムをどのように特定し、自律的で異種なデータベースシステムをどのようにアクセスするかが問題となる。超分散型データベースシステムでは、各個人、自動車等とともに移動する移動型データベースシステムが重要な構成要素の一つとなってくる。[2]では、冗長な複数のデータベースシステムをクライアントのトランザクションが移動しながら最適なアクセス時間のデータベースシステムを選択する問題を論じている。ここでは、クライアントとサーバの両方が移動する場合に、トランザクションが、自律的データベースシステムにアクセスする場合について考える。本論文の2章では、分散移動型データベースシステムのモデルについて述べる。3章では、クライアントとサーバが移動するもとでの処理方式について述べる。
一般社団法人情報処理学会の論文
1995-03-15

分散移動型データベースシステム

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