ヒノキ樹脂胴枯病の幼齢林内での空間分布様式と罹病率-病斑数関係

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概要

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兵庫県のヒノキ幼齢造林地に設定した試験地において樹脂胴枯病罹病木や病斑の空間分布様式および罹病率-病斑数関係を検討した。試験地内での罹病木の分布は, はじめ集中的であったが, 病気が拡大しほとんどの個体が罹病するようになって集中度が低下した。罹病木の分布様式は, 負の超幾何分布に適合した。林内での病斑数の分布は一貫して集中的であり, 負の二項分布に適合した。罹病率からその時点での平均病斑数を推定することは困難と考えられた。しかし, 本病の罹病率-病斑数関係は山村の個体数-コロニー数モデルによく適合した。このことから, ある時点での罹病率と病斑数を調べることにより, その後の林内での本病の拡大や被害程度の増大傾向を予測できる可能性があることが示唆された。病斑の集中度が高いため, 平均病斑数の推定には多くの調査本数が必要であると計算された。
2000-08-16

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