感染の程度および樹齢がヒノキ樹脂胴枯病の被害進展に及ぼす影響
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概要
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ヒノキ樹脂胴枯病の林内における拡大や被害の推移が初期の感染程度や樹齢によってどのように異なるかを明らかにするため、兵庫県下のヒノキ幼齢林に新たに2試験地を設定し、樹脂胴枯病の拡大状況の調査を行った。新たな試験地は植栽直後から激しい感染を受け、その後病斑数だけでなく、幹や枝の折損・枯死の著しい増加が認められた。被害の進展がさまざまな試験地での調査結果から、樹齢の低いときから激しく感染を受けた林分ほど、その後の病斑数、幹や枝の折損・枯死の増加が著しく、とくに幹の折損・枯死が多くなることが明らかとなった。病斑数の増加率は樹齢が高くなると低下する傾向がみられ、加齢による感受性の低下が示唆された。これらの結果から、初期の感染程度はその後の樹脂胴枯病の拡大や被害程度に大きく影響することがわかった。したがってヒノキ幼齢林における樹脂胴枯病の被害、とくに幹の折損・枯死の発化を防ぐためには植栽直後の感染を避けることが重要であると考えられる。
- 1994-05-01
著者
-
伊藤 進一郎
森林総合研究所東北支所
-
伊藤 進一郎
三重大 大学院生物資源学研究科
-
山田 利博
森林総合研究所
-
國分 義彦
兵庫県立林業試験場
-
塩見 晋一
兵庫県立林業試験場
-
國分 義彦
兵庫県立森林・林業技術センター
-
塩見 晋一
兵庫県立森林・林業技術センター緑化センター
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