IBM RS/6000とPOWERアーキテクチャの10年間 <後編>
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概要
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RS/6000とPOWERアーキテクチャの発展を通して, 最近の汎用プロセッサの技術動向を連載している. この10年間のCMOSのテクノロジの進歩は驚異的で, 設計ルールは1ミクロンから0.18ミクロンに微細化され, 1チップに搭載されるトランジスタ数は40万から1億7,000万に高密度化されようとしている. この大規模な回路を計算能力として詰め込むことができても, そこに高速にデータを供給することは困難である. そこで汎用プロセッサはこの問題を仮想記憶方式と階層型記憶機構(レジスタファイル, キャッシュ)によって解決してきた. これは前号で2次元座標変換プログラムやコンパイラの行うブロック化の技術を例に説明したとおりである. 言い換えると汎用プロセッサの高速化を支える技術がキャッシュの周辺にあるといっても過言ではない. 本号ではPowerPC, RS64, Power3, Power4などのプロセッサについて述べるが, これらはさらに多重プロセッシングとアドレス空間の拡大という要請も合わせて解決している. 図-6にこれらのプロセッサの系譜を示した.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 2001-05-15
著者
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寒川 光
日本アイ・ビー・エム株式会社東京基礎研究所
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川瀬 桂
日本アイ・ビー・エム株式会社東京基礎研究所
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川瀬 桂
日本アイ・ビー・エム(株)東京基礎研究所
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寒川 光
2008年芝浦工業大学システム理工学部
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寒川 光
日本アイ・ビー・エム
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