LU 分解のブロック化アルゴリズム
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
新しいタイプの技術計算プロセッサでは算術演算能力が非常に強化されたため,データ移動に要する時間が相対的に増加した.ここで言うデータ移動は,レジスタやキャッシュへの移動を指すが,新しいタイプのプロセッサの中にはこのデータ移動を算術演算命令の実行と並行して処理するものもあるため,データ移動の時間が明確に現れることも多い.Fortranプログラムからはレジスタやキャッシュの存在は見えないため,媒介的な手段によってデータ移動量を把握したり,大域的なデータ移動を制御しやすいブロック化アルゴリズムによって問題(あるいはプログラム)を記述することが,大きな効果を生む.対象となるアルゴリズムが行列行列積のように計算順序に関する制約がないものであれば,ブロック化アルゴリズムヘの変形はスムーズに行える.しかしLU分解では計算順序に制約があったり,軸選択を行ったりするために,ブロック化にも工夫が必要となる.本論文ではLU分解にブロック化を試みることを通して,データ移動を制御するプログラミング手法とその考え方を示す.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1993-03-15
著者
関連論文
- Blue Geneに適した格子QCDプログラムの超並列化(並列計算)
- 多変量解析に基づいた情報検索手法の比較検討
- Blue Gene/Lシステム--スーパーコンピューティングへのグランドチャレンジ
- 分散メモリ型並列計算機での対称行列のデータ構造と多重スカイライン法への応用(並列処理)
- 解剖法順序を活かす多重スカイライン法
- 分散メモリ型並列計算機のための多重スカイライン法
- AISTスーパークラスタP-32のLinpackによる性能評価(HPC-8 : クラスタ)(2004年並列/分散/協調処理に関する『青森』サマー・ワークショップ(SWoPP青森2004) : 研究会・連続同時開催)
- スーパーコンピュータBlue Gene/Lの設計思想
- スーパーコンピュータ Blue Gene/L の設計思想
- ETC順序による3重対角行列の並列ソルバー
- 「シミュレーションにおける性能・品質」特集について(シミュレーションにおける性能・品質)
- IBM RS/6000とPOWERアーキテクチャの10年間
- IBM RS/6000とPOWERアーキテクチャの10年間
- 小特集「モンテカルロシミュレーション」について
- IBM Power4の紹介
- FEM解析の高速化のためのプログラミング
- シミュレーション技術の教育とIT技術
- 小特集「環境問題とシミュレーション技術」(環境問題とシミュレーション技術)
- ガウス超幾何級数_2F_1(3/2, 3/2;3;x)の高精度・高速の近似計算法
- ベクトル型インタフェースの対数ルーチン
- シュール補元による反復法のチューニング
- ベクトル型インターフェースの対数ルーチン
- 完全楕円積分の高速計算法
- 反復法における直接解法の利用
- LU 分解のブロック化アルゴリズム
- 数値計算プログラミングにおけるデータ移動制御のためのブロック化アルゴリズム
- IBM3090VF に適した数値計算法(数値計算基本アルゴリズムとそのソフトウェアの研究)