解剖法順序を活かす多重スカイライン法
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概要
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FEMによって生成される対称疎行列の三角分解の計算量は, 節点の番号付けに依存する. 正方形領域に対して自然な順序で番号付けするとO(n^2)であるが, 解剖法によるとO(n^<1.5>)に削減される. しかしこの順序による疎行列は非ゼロ要素が行列全域に散らばり, 計算量削減の効果を計算時間の短縮に結び付けるプログラミングが困難になる. 本稿では, 解剖法順序生成の反復を途中で打ち切ることで生成される順序を用いた対称疎行列の, 高速な三角分解の計算法を提案する. この方法は, 現在最もポピュラーな三角分解の計算法の1つであるスカイライン法に, この順序による行列の特長を認識する機能を加えた, 多重スカイライン法である. この方法は容易な並列化が可能である. RISC計算機(RS/6000)と分散メモリ型並列計算機(SP2)での計測結果によって, この方法が有効であることを示す.
- 1997-10-15
著者
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