養蜂家におけるIgG_4を中心とする免疫学的検討

概要

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養蜂関係者76名, 健常人15名の血清を用い, ミツバチ毒の主要アレルゲンである phospholipase A (PLA) に対するIgE, IgG, IgG_4抗体および immune comp1ex を測定し次の結果を得た.なおIgE抗体についてはRAST法, IgG, G_4抗体については solid phase radioimmunoassay, immune comp1ex については C1q-solid phase radioimmunoassay, monoclonal rheumatoid factor-solid phase radioimmunoassay を用いた.1) 養蜂関係者の49%にIgE抗体価高値を認めたが, 必ずしも有症者とは限らなかった.2) 症状の有無にかかわらず養蜂関係者ではIgG, IgG_4抗体価の有意な上昇 (p<0.01, p<0.OO1)を認め, 前年度蜂刺回数の増加に伴いIgG_4抗体価は上昇した.3) immune complex は健常人と有意差を認めなかった.最近, 即時型アレルギーにおける減感作療法例でIgG_4抗体価の上昇がみられ, IgG_4抗体が阻止抗体として働くことが明らかにされてきている.本研究においても頻回な抗原刺激にてIgG_4抗体価の上昇が起こることが確認された.
日本アレルギー学会の論文
1983-11-30