キャベツ1染色体添加型ハクサイにおける少量受粉によるカンラン染色体の雄性伝達率の向上
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概要
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各種植物における異種染色体添加型系統の作出は,細胞遺伝学的研究はもとより形質導入育種を進める上でも極めて有効な素材となる.しかし,通常の受粉では柱頭上で受粉花粉の競争による花粉選抜が強く働くので,添加染色体をもつ花粉は淘汰されやすく,雄性側からの伝達率は極めて低いなどの問題がある.一方,子房中の胚珠数と同程度の少数の花粉による少量受粉によれば,花粉発芽や花粉管伸長が緩慢な花粉も受精・緒実でき,次代の遺伝的変異が拡大することが知られている.そこで,ハクサイを種子親とし,開花期が遅延するキャベツ1染色体添加型ハクサイの花粉を少量受粉して開花期の早晩を調査したところ,添加染色体の影響と考えられる開花遅延個体の頻度は大量受粉の26%に対して少量受粉では57%と著しく向上することが確認された.
- 日本育種学会の論文
- 1991-12-01
著者
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