イネ温度感応雄性不稔遺伝子tms-2の連鎖分析

概要

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RFLPマー力ーを用い,水稲中間母本農12号(農林PL12)のもつ温度感応遺伝子雄性不稔(TGMS)遺伝子,tms-2の座位の同定を試みた。分析材料として,農林PL12×DularのF_2集団を,その親品種およびF_1とともに供試した。F_1の稔実率は高く,雑種不稔は回避されるものと考えられた(Tab1e 1)。しかし,F_2集団における稔実率の頻度分布は連続的であった(Fig.1A)。TGMS発現条件で生育していたF_2個体のうち,著しい不稔を示したものをtms-2遺伝子型について農林PL12型ホモであるものと判定し,サザン分析を行った結果,第7染色体に座乗するRFLPマー力一であるR1440とtms-2との連鎖が示唆された。次に,F_2集団全個体についてR1440近傍のRFLPマー力一の遺伝子型を調査しQTL解析を行った。その結果,R643AとR1440との間にLOD_<score>のピークが現れた。したがって,tms-2は第7染色体上のRFLPマーカー,R643AとR1440との間に座乗しているものと推定された(Fig. 2)。
日本育種学会の論文
1997-12-01