人為同質四倍体ソバの後代における花柱性の遺伝と自家不和合性の消失

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概要

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コルヒチン処理によって得られたソバ人為同質四倍体の後代における農業上の特性を比較し,体細胞およびPMC染色体の行動を観察するとともに,処理第2および4代集団に出現した花柱性変異体の自家不和合性の消失と花柱性の遺伝に検討を加えた。その結果,正四倍体頻度は80%以上を維持し,減数分裂第1分裂中期での多価染色体形成頻度も低く,従って花粉稔性,着粒率とも原二倍体系統に比べ極端な低下を見せず,優れた農業上の特性も示した。また,花柱性変異個体のうち長柱型同長花(PH)個体は自家不和合性が消失し,自殖種子が得られた。花柱性の遺伝についてはこれまで二倍体レベルで一般的に考えられている超遺伝子内の組換えによると想定するとしても決定的な解釈は出来ず,その原因が四倍体化によって細胞当り組換え頻度の上昇によるか,染色体対合のひずみによるのかも知れない。
日本育種学会の論文
1982-03-01

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