コムギの穂発芽性の品種間差と検定法の改良
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概要
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穂発芽によるコムギの晶質低下について,穂発芽率とα-アミラーゼ活性の測定により,品質低下に至るまでの継時的な変化の品種間差と,保存した穂による穂発芽検定および耐穂発芽性の母本の選定に検討を加えた。1.穂発芽が認められる約24時間前から,α-アミラーゼ活性の上昇がはじまり,品質低下が生じはじめる。α-アミラーゼ活性の上昇の始まりと,その後の活性化程度に品種間差が認められ,穂発芽性難の品種は,始まりが遅く,活性化程度も緩慢であった。2.成熟期に収穫した穂を低温で保存して穂発芽検定を行えば,高い精度で検定が可能である。この場合,収穫後なるべく早い時期に検定を行うのが望ましい。特に5℃15日間の保存では,穂発芽率,アミラーゼ活性とも成熟期の検定結果ときわめて相関が高い。3.約200品種・系統について穂発芽検定を行った結果,西南暖地の褐粒の品種・系統を中心に,穂発芽が生じ難く,かつα-アミラーゼ活性も低い13品種・系統を選抜した。
- 日本作物学会の論文
- 1989-12-25
著者
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