〓麦の光合成能力向上の意義と選抜方向
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概要
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前報の材料および光合成測定値を用いて,品種間における葉の光合成能力と子実収量との関係を調査し,光合成能力向上の意義を検討するとともに,光合成能力の遺伝的向上のための組み合わせおよび諸形質の選抜方向についても検討した。なお,光合成能力の表示は,みかけの単位葉面積当り光合成速度(PA)とみかけの1葉当り光合成速度(PL)の2通りとした。1.PAと1葉面積(上位展開第2葉)との間には,各調査時期において-0.50前後の有意な負の相関がみられた。2.分けつ期,出穂期,および登熟期において,PAおよびPLと子実収量との間に有意な正の相関がみられた。また,出穂期前よりはむしろ出穂期後の光合成能力の方が,子実収量との関係は深かった。全調査時期の平均光合成速度と子実収量との相関は,PA=+0.58,PL=+0.73でいずれも有意であった。なお,PAと子実収量との関係は飽和型の曲線回帰を示したが,PLと子実収量とは直線回帰の関係を示した。
- 日本作物学会の論文
- 1982-12-25
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