水稲における開穎籾発生の早晩生間差異と気象条件について

概要

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1 1965年, 1966年の2ヵ年にわたり, 気象条件が異なる3地点を選び同一条件で栽培したホウネンワセ(極早生)・マンリョウ(中生)・アスワ(晩生)の3品種を用いて開穎籾発生の気象的原因を追求した。2 開穎籾の発生は出穂期の早・晩によるよりも, 内・外穎発育期間(出穂前4〜14日)および登熟期間の気象条件に影響される。3 内・外穎発育期間の気象条件が不良に経過しやすい早生に発生の機会が多いが, 米粒肥大が盛んな出穂後6〜15日間の最高気温の平均が32℃以上の場合もっとも発生が多く, マンリョウ(中生)においても出穂後にこのような気象条件に出会うとホウネンワセ(極早生)以上の発生を見ることがある。4 開穎籾の発生は温度較差の大小と相関が高く, 地域から見て温度較差の大きい内陸盆地の大野に多く海岸の久々子では少なく, 福井は中間であり温度較差の大きいことは米粒の肥大を招くため発生が多くなると推定される。5 開穎籾の発生は籾殻の発育と米粒発育のアンバランスが発生原因であると考えられ, 開穎籾は正常籾に比べ籾殻が軽く, 米粒も軽い傾向がある。6 籾の充実度と開穎籾発生を比重の大小で判定すると開穎籾の発生傾向は, 比重の大きい充実した籾から比重の小さい充実度の低い籾に移行する。
1968-03-25

水稲における開穎籾発生の早晩生間差異と気象条件について

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