福井県における水稲収穫用機械稼働日数の試算と機械作業の成立期間
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
福井市を中心とした平坦地帯では, 水稲収穫期間は降水量の増加する9月を含み, コンバインなど収穫用機械の作業を困難ならしめる場面がある。コンバインなど収穫用機械の作業可能基準はまだ確立されたものはないが, 大型機械の作業可能判定基準で推定可能な部分があるので, 気象資料に基づいた稼働日数の試算を行ない機械の経済性を高めるために, 機械作業の成立期間について考察した。1 8月下旬から10月中旬までの約60日間において, 平均40.6日の機械作業可能日がみられ, 降雨に伴う悪条件を重視すると平均31日である。多量の降雨および連続降雨後にみこまれる作業不可能日の多少が, 稼働日数に差異を生ぜしめる原因である。2 降雨の影響は土壌条件に残されると思われるが, 軟かい土壌では大型機械に比べて中小型機械の作業可能日数の多いことが推測され, 稼働日数と機械の大きさとの関係が注目される。3 9月中〜下旬の機械作業可能日が少なく, とくに9月中旬にこの傾向が強いが, このことは機械費用の増大, 作業計画の遂行を不確実にする可能性がある。4 熟期の配分は, 8月下旬・9月上旬および10月上〜中旬に主体をおき, 中でも8月下旬・9月上旬に重点をおくのが, 作業成立の確実性(機械の経済性)からみて有利である。
- 日本作物学会の論文
- 1968-03-25
著者
関連論文
- 水稲における開穎籾発生の早晩生間差異と気象条件について
- 傾斜地における水稲畑かん栽培の実態と問題点
- 真名川流域における「水稲止葉枯れ症」の発生機作および防止対策について : 第III報 土壌改良剤による「止葉枯れ症」の防止効果
- 真名川流城における「水稲止葉枯れ症」の発生機作および防止対策について : 第II報 「止葉枯れ症」発生の品種間差と施肥法による防止効果
- 真名川流域における「水稲止葉枯れ症」の発生機作および防止対策について : 第1報 「止葉枯れ症」の発生概況と葉身養分の変化
- 水稲の深層追肥の効果に関する研究 : 第1報 増収機構について
- 45 水稲止葉枯発生の品種間差異と若干の資材効果について
- Maleic hydrazide(MH30)によるノビエの防除(予報)
- 田植え機用稚苗の播種後貯蔵におけるジベレリンの効果
- 水稲における開頴籾発生の品種間差異と若干の栽培条件との関係
- 水稲における開頴籾発生の品種間差異と若干の栽培条件との関係 (第141回講演会)
- 39 物質生産からみた福井県における水稲の生育と収量構成に関する研究 : 純同化率(NAR)が水稲の収量構成要素に及ぼす影響
- 15.休耕田における雑草発生の実態(第 9 回講演会)
- 休耕田における雑草発生の実態
- 代かき作業に関する研究 : (第5, 6報) 福井県に於ける水田整地作業の実態
- 代かき作業に関する研究 : (5) 福井県に於ける代かき作業の実態 (其の一) (第102回講演会)
- 代かき作業に関する研究 : (4) 乾湿田と代かき回数との関係について (第102回講演会)
- 代掻作業に関する研究 (3) : 代掻回数が土壤の理学的性質等に及ぼす影響 (第101回講演会)
- 代掻作業に関する研究 (2) : 代掻回数と元肥施用方法との関係について (第101回講演会)
- 代掻作業の研究 : (1) 代掻の回数と水稲初期生育との関係 (第100回講演会)
- 8 福井県における水稲の生育と収量構成 : 乾物配分率が収量におよぼす早晩生間差異
- 37 物質生産から見た稚苗水稲生育についての一考察
- 37 乾物生産効率からみた昭和46年水稲登熟の品種間差
- 45 真名川流域における水稲止葉枯れ症の発生桟作および防止対策について : 第2報 発生防止対策について
- 福井県における水稲収穫用機械稼働日数の試算と機械作業の成立期間
- 福井県における水稲収穫機械稼動日の試算と機械作業の成立期間(第 5 回講演会)
- 2.4-Dによる水稲の倒伏防止について (第132回 講演会)