休耕田における雑草発生の実態
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概要
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休耕田の土壌タイプと休耕継続における雑草の変化について検討した。1.雑草量は最高141kg/aで平均67kg/aの草量が認められ草種は16科33種となり, 雑草の7割はイネ科とカヤツリグサ科であった。2.雑草量は湿田, 半湿田で多く, 休耕2〜3年目で2〜3倍に増加した。乾田はむしろ減る傾向がみられた。3.調査地点での土壌肥沃度と雑草量との関係は明らかでなかった。雑草量の増加はむしろ土壌水分の差によるものと思われる。4.休耕2〜3年目で草種は各土壌タイプとも増加の傾向がみられた。水田の管理は湛水よりむしろ地表水が排除されやすい状態にある為で, 湿生雑草から乾生雑草へと移行していることが認められた。5.生育環は休耕1年目で1年生雑草が9割以上占めたのが休耕2〜3年目には7割近くとなり, 多年生雑草が侵入した。しかし, 乾生の多年生雑草は少ない。6.ミズガヤツリは湿田より乾田において多発しており, ミズガヤツリの水分適応巾は広いものと思われる。本調査を遂行するにあたり上田一雄土壌肥料科技師の御協力を得たことを記し, 謝意を表する。
- 日本作物学会の論文
- 1974-03-16
著者
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