海外における水稲品種コシヒカリの試作状況
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概要
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1.海外のコシヒカリ試作状況を視察した結果, いずれの国でも熱心に試作されているが, 一般商品にまでなっていない.2.外国産コシヒカリは日本産コシヒカリと比べ, おいしさ, 光沢, 香り, 粘りの点でかなり劣っている.3.各国ともコシヒカリを育種材料として使用しており, 将来はコシヒカリを母本とした日本人になじみやすい低コスト向きのコシヒカリをしのぐ品種が育成される可能性がある.4.コシヒカリの食味を持ち, 直播適応性や機械化適応性の高い品種育成にはアメリカやオーストラリアのような品種選抜法をとり入れる必要がある.5.ジャポニカは高温湛水土壌の還元状態においてインディカよりも根ぐされを生じやすいが, 乾田直播のような酸化状態では根ぐされは少ない.代かき移植と乾田直播の差が収穫期の水田の硬さ, グライ層の発達に大きく関与している.特に今後, 低コストを考える土壌管理, 低コスト向き品種といった観点からの参考となろう.
- 日本作物学会の論文
- 1992-03-31
著者
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