ワタアブラムシ個体群の暖地における生存率の季節的変化に及ぼすナナホシテントウの捕食と気温の影響
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概要
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高知県南国市において,1986年6,月から1987年5月まで,ワタアブラムシの幼虫と無翅成虫の生存率を天敵が自由に攻撃できる自然区と天敵を排除したケージ区で調べた。1986年の夏期の実験圃場のキュウリ上でのワタアブラムシの生存率は両区とも高温のためによると考えられる移動分散の結果低かった。一方,林内のヤブガラシ上でのそれらの生存率が圃場より高かったのは温度が実験圃場より低かったためによると考えられた。1986年の秋期の実験圃場と林内においては,ケージ区での生存率が高かったのに対して,自然区のほとんどすべてのワタアブラムシは接種後数日間にナナホシテントウによって捕食された。1986年12月から1987年2月の冬期にオオイヌノフグリに接種したほとんどのワタアブラムシは両区とも低温による影響で消失した。春期には多数のナナホシテントウが出現し,オオイヌノフグリに接種したほとんどすべてのワタアブラムシを攻撃した。
- 日本応用動物昆虫学会の論文
- 1988-08-25
著者
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