立山・黒部のブナ林に発生するキノコ類(第2報)
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概要
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わが国の屋根をなす立山連峰および黒部峡谷の冷温帯落葉広葉樹林の代表的植生であるブナ林に発生するキノコ類について数回にわたる調査を行なってきた.その成果の一部はすでに報告を行なったが今回はブナ林内の倒木・立枯樹木・切株などに寄生をする腐朽菌について次のように報告した.1. 立山および黒部一帯のブナ-チシマザサ群集(Sasa-Fagetum crenatae)に属する群集林およびそのオオカメノキ亜群集(Subass・viburetosum)に属する森林内にはスメリスギタケPholiota adipsa,スギタケP. squarrosa,ナメスギタケP. Nameko,マイタケGrifola frondosa,シロマイタケG. albicans,シイタケLentinus edodes,サンゴハリタケHericium laciniatum,キクラゲAuricularia auricula-judae,ムキタケHohenbuehelia serotina,ヒラタケPleurotus ostreatus,ヌメリツバタケOudemansiella mucidaなど美味な食用キノコが多種多量に発生することを確認した.2. ブナ林に発生する腐朽キノコの発生生態についても報告を行ない腐朽樹種についても調査を行なった.3. 同一樹木の個体に数種のキノコが寄生するが,その住み分けについても研究報告した.4. 各腐朽キノコの形態についても報告を行なった.5. ブナ林の腐朽性肉質キノコの成分について今回はムキタケとマイタケについて分析の結果を報告した.
- 1972-04-01
著者
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