離島集団検診における未受診者の課題
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
五島奈留町において昭和46年から毎年継続して集団検診を行ってきて,平成10年で27年になる.総合検診が確立した昭和60年から平成7年までの11年間の集団検診のデータを基に調査を行い,昭和60年から平成2年の6年間を前期,平成3年から平成7年の5年間を後期とした.癌死亡率の推移を見ると,前期平均31.1%,後期平均27.3%と有意(P<0.005)に漸減傾向を示し<表.1>,平成7年の全国平均28.5%に比べても有意(P<0.01)に低い値を示した.これは長期集団検診の効果として評価に値すると一応の結論づけをした.しかし,離島の地域住民の健康維持増進に効果を与えるはずの集団検診に未受診者が多いという問題が提起された. そこで,5年間で一度も受診しなかった40歳以上の882名(男427名:女455名)を対象に未受診の理由に関するアンケート調査と電話・訪問面接を実施し,未受診者への対策と効果的な集団検診のあり方について考察した.A mass screening program for cancer has been carried out in the town of Naru in Nagasaki Prefecture since 1971. According to the data obtained from the general mass screening between 1985 and 1995, the mortality rate of all cancers in the late period (1991-1995, 27.3%) in Naru town was significantly lower than in the early period (1985-1990, 31.1%, P<0.005) and also the rate was lower for all Japan in the late period (28.5%) <Table 1>. We thus concluded this long term general mass screening program to be an effective community measure for reducing the mortality rate of cancers. However, various issues remain regarding non-participants in the mass screening program among inhabitants who live in such a medically depopulated area. We carried out a questionnaire survey and an interview both by telephone and home visits, on a total of 882 individuals (males:427,females:455) who had not participted in the mass screening program for at least 5 years and were all over 40 years of age and residents of Naru town. The objective of this story was to evaluate the non-participants in this mass screening program.
- 長崎大学の論文
著者
-
冨岡 勉
長崎大学医学部第2外科
-
富岡 勉
長崎大学医療技術短期大学部
-
今中 悦子
香川医科大学看護学科
-
冨岡 勉
長崎大学医療技術短期大学部
-
冨岡 勉
長崎大学医療技術短期大学
-
石原 和子
長崎大学医療技術短期大学部
-
今中 悦子
長崎大学医療技術短期大学部
-
石原 和子
長崎大学医学部保健学科
-
今中 悦子〔他〕
香川医科大学看護学科
-
今中 悦子〔他〕
長崎大学医療技術短期大学部
関連論文
- 44. Ethylnitrosoureaによる小頭症の生後発育の病理組織形態(予報)
- 43. Ethylnitrosoureaよる小頭症の胎生期形成過程の病理組織学的解析
- 公開講座の展開と評価 -「家庭における介護技術」坂道地域に住む人々への在宅支援-
- 閉塞性黄疸を呈した後腹膜悪性奇形腫の1例
- 漿膜下浸潤胆嚢癌の組織学的浸潤増殖様式と再発形式からみた治療法の選択
- 在宅看護論実習前のロールプレイにおける看護内容評価と教育的効果
- O-469 肝内結石症152例の経過中に発生した胆道癌、特に肝内胆管癌6例に関する考察
- 示I-248 ^Tc-GSAシンチグラムによる高度閉塞性黄疸症例の肝予備能評価
- P-1042 ハムスターMUC1を用いた膵癌細胞に対する免疫療法の実験的検討
- O-81 膵管内胆汁逆流が膵発癌に及ぼす影響 : 膵胆管合流異常における膵管内乳頭腺癌の発生とその発癌機序の解明
- SI-7.術中胆道損傷の対策と予後(第27回日本胆道外科研究会)
- 示II-327 ムチン産生膵・胆管腫瘍に発現するMUC1の特徴(第52回日本消化器外科学会総会)
- 135 胆管形態からみた膵胆管合流異常に対する外科治療の選択と問題点(第52回日本消化器外科学会総会)
- 慢性膵炎患者の長期予後 : 手術例と非手術例との比較研究
- 膵胆管合流異常が膵癌発生に及ぼす影響 : 特に膵管内乳頭腺癌の発生に関する実験的検討
- 離島集団検診における未受診者の課題
- 在宅酸素療法患者のADL評価とSpO2モニタリングによる生活活動調査
- 上行結腸リンパ管腫の1例
- 第3回長崎内視鏡下外科手術研究会アンーケト調査結果報告
- 看護学生のインフォームド・コンセントの認識と看護者の役割に関する研究 -臨地実習における意識の変化-
- O-89 Chymotrypsinogen (CHT)遺伝子の末梢血中検出による膵癌診断の試み
- S2-7 肝内胆管癌の病態に応じた手術術式の検討(第49回日本消化器外科学会総会)
- 肺がん患者のインフォームド・コンセント(Informed Consent = IC) と看護婦の役割
- 精神看護学実習前後における看護学生の意識変化に関する研究
- 148 慢性膵炎における胆管狭窄とその対策(第25回日本消化器外科学会総会)
- 離島集団検診における未受診者の課題
- P-168 胆道再建術後の胆管癌発生に関する実験的検討 : 胆汁うっ滞が発癌の誘因
- O-120 自己免疫性疾患に対するFK506の発症防止効果 : Alyマウス間質性肺炎を中心に
- 膵外に発育した非機能性膵島腫瘍の1例
- 非機能性膵島腫の1例 : 本邦報告例の検討
- 9. ENUによる小頭症及び脳腫瘍の発生に関する病理組織学的解析
- 8. Ethylnitrosoureaによる中枢神経系奇形の形態形成
- 在宅ケアサービス提供過程における関係スタッフの連携
- 患者理解に基づく失語症患者へのアプローチ
- 高齢脳血管障害患者の排尿の自立に対する援助
- 内科治療領域における臨地実習の展開と学生による自己評価
- 看護学生のインフォ-ムド・コンセント(IC)に関する意識調査 -実習前後における意識変化-
- 看護学生に対するB型肝炎ワクチン接種成績
- 447 肝嚢胞腺癌の1例(第23回日本消化器外科学会総会)
- 医学生と看護学生の合同演習前後での医師・看護師に対するイメージの変化
- 618 胆管像よりみた膨大部領域癌の検討(第26回日本消化器外科学会総会)
- 143 肝萎縮をきたした肝内結石症の検討(第25回日本消化器外科学会総会)
- 看護婦のインフォームド・コンセントの認識と役割行動に関する研究
- FK506のALYマウス自己免疫性膵炎抑制効果について : 活性化リンパ球アポトーシスの促進効果の検討
- 肝門部胆管癌の外科治療上の問題点(第23回日消外会総会シンポI : 肝門部胆管癌の治療)
- 「最終講義」 "いのちの看とり-がん看護を通して"
- 肺がん患者からの質問と看護師が必要と認識する患者教育
- 肺がん患者の学習ニーズに関する研究
- 外来における頭頚部がん患者, 家族の看護に関する研究
- 「がん看護特論」の授業概要と看護学生による授業評価
- ''I Can Cope''プログラム 米国・ミネソタ視察研修に参加して
- 合同模擬演習に対する看護学生と医学生の捉え方の相違 -合同模擬演習後の自由記載の分析から-
- 模擬患者(SP)を導入したロールプレイ演習に対する看護学生の評価
- 6 脳卒中患者に対する早期リハビリテーション看護(IV リハビリテーション)
- 6 保健活動と地域医療(III 地域医療)
- 腫瘍性膵嚢胞の臨床病理学的検討
- 投稿 ナースのがん告知に関する意識調査
- 看護学生のインフォームド・コンセント(IC)に関する意識調査 : 実習前後の意識変化
- 3 緩和医療とターミナルケア(III 地域医療)
- 肝切除周術期における血清ヒアルロン酸濃度