農用機関に対する燃料アルコールの利用(第4報) : パーソナルコンピュータを用いた燃焼解析装置
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概要
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燃料アルコールを農用機関に用いた場合の燃焼特性を把握するには, シリンダ内圧力及び火炎の詳細な変動を明らかにし, 機関諸性能との関連を総括的に検討できる計測, データ処理システムが必要となる。そのため, パーソナルコンピュータと高速A/D変換器を用いた比較的安価なデータ処理システムを考案, 試作したが, その結果, 従来の計測方法では得られなかった多くの測定項目が, 高速かつ高精度に算出可能となった。1. 16ビットパーソナルコンピュータと12ビットA/D変換器を用い, クランク角度1°ごとのシリンダ内圧力及びイオンプラグ信号を, 指定サイクル数まで連続採取することができた。その結果, 平均化演算, サイクルごとの圧力最大値, イオン電流上昇率, 燃焼室壁面火炎伝ぱ速度, サイクルごとのイオン電流最大値変動等を容易に図示することが可能となった。2. シリンダ内圧力データを利用し, P-θ, P-V線図を始め, 圧力上昇率, 熱発生率, 燃焼質量割合, ポリトロープ指数等を直ちに算出することができ, サイクルごとの圧力最大値からは, 標準偏差, 分散, 変動係数などの計算が可能となった。それら相互の値を比較, 検討することにより, 供試燃料や運転条件の変更が燃焼特性に及ぼす影響を明確に把握することが可能となった。3. 回転数, 動力計荷重, 気化器絞り弁開度もA/D変換器を通して計測したので, これらの値は測定直後に参照可能となり, その他の性能項目も極めて容易な操作で, 短時間に算出可能となった。そのため, 実験の進行と性能計算の精度は大幅に改善された。4. データ及び解析結果の両者が収録, 保存できるため, 従来の装置で困難であった異なる実験区との比較, 検討が容易となり, 代替燃料研究に適した解析が可能となった。
- 神戸大学の論文
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