太陽に関する巨大斑磁場 MODEL とその惑星磁場成因論への応用
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概要
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太陽光球面(γ=1 R_<⦿>)には複雑な磁場が分布している。しかし太陽風がRADIALに吹き出す仮想的な球面(いわゆる流源面, γ=2.6 R_<⦿>)まで離れると, 磁場分布は極めて双極子的になり, しかも流源面上では磁極が11年毎に「回転」反転することが実証された。流源面上でのこの系統的な変化の原因は, 勿論光球面磁場の大局的分布にあり, 特に回帰性地磁気嵐の現われる活動下降期には, 光球面緯度に, 観測し易い巨大斑磁場となって現われ, これが磁軸を傾けていることが分った(GBMR MODEL, GBMR=GIANT BIPOLAR MAGNETIC REGION)。さて今これらの関係を惑星磁場の成因に適用してみると, 流源面は惑星表面, 光球面は核表面に置き換えることができる。磁場が相対的に大きい水星, 地球, 木星, 土星の4惑星に対して, 水星の火山分布, 地球の低緯度HOT SPOT, 木星の大赤班が, 磁場の傾きに対して巨大斑磁場に対応する関係が見出された。従って太陽に関するGBMR MODELは, 少なくとも一部の天体の磁軸を傾けている原因を広く説明し得る可能性が生じてきた。
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