2. 窒素施用がグリーンパニック (Panicum maximum var. trichogtume) の栄養価値におよぼす影響(暖地型牧草の生産性および飼料価値に関する研究)(畜産学科)
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概要
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窒素施用がグリーンパニックの栄養価値におよぼす影響を検討するため, 1980年と1981年に年間10a当り窒素施用量を15kg, 30kg, 60kgおよび90kgの試験区を設定し, 各試験区, 各番草とも葉部と茎部に分けて試料を採取し, 一般成分およびNDF, NDF組成の定量ならびにin vitro乾物消化率を測定した。1.一般成分は窒素施用量の増量にともなって粗蛋白質含量は増加したが, NFEおよび粗繊維含量は減少し, 試験区間に有意差が認められた。粗灰分含量は試験区間に有意差は認められなかった。粗脂肪含量は葉部では増加し, 試験区間に有意差が認められたが, 茎部では有意差は認められなかった。2.NDFおよびNDF組成は窒素施用量の増量にともなって葉部ではNDF, ADF, セルロース, リグニンおよびシリカ含量は減少したが, ヘミセルロース含量は増加し, 試験区間に有意差が認められた。茎部ではNDF, ADFおよびリグニン含量は減少し, 試験区間に有意差が認められたが, ヘミセルロース, セルロースおよびシリカ含量には有意差は認められなかった。3.DMDは窒素施用量の増量にともなって増加し, 葉部ではN-90,N-60とN-30,N-15との間およびN-30とN-15との間に, 茎部ではN-90とN-30,N-15との間およびN-60とN-15との間に有意差が認められた。以上の結果から窒素施用量の増量はグリーンパニックの粗蛋白質および粗脂肪含量の増加をもたらすとともにDMDと高い負の相関を示す成分含量が減少し, DMDが増加するため, その栄養価値は高くなるものと推察される。
- 琉球大学の論文
- 1982-12-01
著者
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