第25次南極地域観測隊夏隊報告1983-1984
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概要
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第25次南極地域観測隊は越冬隊36名, 夏隊11名の構成のもと, 1983年11月14日東京港を出発した。25次隊には観測隊員以外に, 本部委員1名, 外国交換科学者1名(アメリカ), 報道関係者5名(新聞取材2名, テレビ取材3名), 造船関係者5名の計12名が同行した。「しらせ」就航により輸送量の増大や早期の接岸が期待され, 新発電棟設備の工事など多くの夏作業が計画された。12月14日には氷縁に到着したが, 18日には昭和基地北42.7マイル地点で厚さ10mに及ぶハンモックアイス帯に遭遇し, 輸送の遅れが懸念された。幸いハンモックアイス帯を無事突破, 1月5日には6年ぶりに接岸に成功し774トンの物資輸送を行った。昭和基地方面における新発電棟関連の工事などすべての活動を1月末までに終了し, 「しらせ」は2月1日反転北上, セールロンダーネ山地地学調査のためブライド湾に向った。2月3日よりL0,30マイル拠点への輸送, 雪上車組立, 小屋設置の諸作業を行った後, 地学旅行隊は12日から23日の期間で調査を実施した。地学調査と並行し「しらせ」はブライド湾, グンネルスバンク域において海洋観測を実施した。乗員に患者が発生したため予定を変更し, 2月23日反転北上し, ケープタウンに向かった。2月3日ケープタウン入港, 患者は無事下船, 2月5日ポートルイスに向け出港した。以後ポートルイス, シンガポール経由し予定通り4月19日東京港に戻り, 25次隊の行動を終了した。
- 国立極地研究所の論文
著者
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