融氷期の南極海氷上のアイスホールで観測された塩分成層の微細構造(英文)
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概要
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第25次南極地域観測隊の海洋生物環境調査の一環として, 昭和基地付近の定着氷上の1定点(観測用アイスホール)において海水温度と塩分の季節変化を1984年3月より1985年1月まで観測した。その結果, 夏季の上層海水中に水温・塩分の成層状態が認められた。この融氷期におけるアイスホール内の水温・塩分成層の微細構造を明らかにするため1985年1月に深度層5-10cm間隔の精密観測を実施したところ, 海面下120cmから150cm間に, 塩分が3.33から27.88‰まで変化する顕著な塩分躍層が観測された。この塩分躍層は海氷直下とほぼ同水準に位置したのでアイスホール周辺の海氷直下は著しい低塩分にさらされていると推定された。このような状況は融氷期の底なしパドルやクラックの周辺にも存在すると考えられ, そこでは海氷下面のアイス・アルジーが低塩分環境により生理学的な影響を受けているものと推定された。
- 国立極地研究所の論文
著者
-
松田 治
広島大学生物生産学部
-
川口 弘一
東大 海洋研
-
川口 弘一
東京大学海洋研究所
-
石川 慎吾
高知大学理学部
-
川口 弘一
東京大学海洋研究所大槌臨海研究センター
-
川口 弘一
東大海洋研
-
石川 愼吾
高知大学理学部
-
松田 治
広島大学生物圏科学研究科
-
石川 愼吾
高知大学院総合人間自然科学研究科
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