Phytophthora castaneae 卵胞子の多量形成培養法(農学部門)
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概要
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クリ疫病菌Phytophthora castaneae KATSURA et UCHIDA CCT 691は, 他の多くの疫病菌と異なり, 極めて高い卵胞子形成能を有し, 卵胞子に関する研究材料として好適である。そこで, 本菌を用いて, 卵胞子を同調的に, 容易に, かつ多量に形成させるための培養方法について検討し, 簡便な手順を完成した。すなわち, 角型培養びんに, 0.1mg/mlのβ-シトステロールを含むキュウリジュース遠沈上清培地をとり, 菌体を振とうあるいは静置培養する。菌体量が最大に達したとき, 培地を棄て, 滅菌脱イオン水で菌体を洗浄し, 培養びんを逆さにして, 菌体が含み得るだけの水分条件として, 24∿26℃定温器内にて, 3∿4日間, さらに培養を行なうと, 菌体乾重1mg当り5×10^4個程度の卵胞子が形成され, その成熟度合も70%に達する。その後は密栓して冷蔵(4℃)すれば, 3カ月以上, 発芽能力は保持され, 任意に実験に供し得る。なお, 培地はステロールを必要量含むものであれば, 既存のいずれのものでもよい。
- 京都府立大学の論文
- 1982-11-20
著者
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