濃厚飼料の給与量が反すう胃内発酵および血中成分に及ぼす影響(農学部門)

概要

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第1胃フィステル付去勢成めん羊2頭に市販の牛肥育用の濃厚飼料を1日当り体重の2%を与えた期間を中濃厚飼料給与期とし, その60%を与えた期間を低濃厚飼料給与期, 130%を与えた期間を高濃厚飼料給与期, また飽食させた期間を飽食期とした。各期, 予備期1週間の後3日間, 朝の飼料給与前(午前9時), 飼料給与後1,3,6時間(飽食期は9 : 00,12 : 00,および15 : 00)に第1胃液および頸静脈血を採取した。第1胃液のpHは飽食期で各時間とも5.7-6.3の低い値を示したが他の3期では飼料給与後急速に低下し3時間後に最低値を示した。総VFA量は飽食期以外の各期で飼料給与後急速に増加し, 中濃厚飼料給与期で最高値を示した。飼料給与量の増加とともに, 酢酸の割合は減少し, プロピオン酸, 酪酸の割合は増加した。また乳酸はほとんど産生されなかった。血中の総VFA量は飽食期をのぞいて飼料給与後急速に増加していた。酢酸, プロピオン酸の割合は第1胃液と同様な傾向を示したが, プロピオン酸の割合は極めて低く, 酪酸はほとんどみとめられなかった。血中乳酸, ヘマトクリット値については濃厚飼料の摂取量の差による影響はみとめられなかった。
京都府立大学の論文
1979-12-20