ホウ酸メチル蒸留分離/クルクミン吸光光度法によるケイ素, ゲルマニウム中の微量ホウ素の定量
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概要
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ケイ素及びゲルマニウムに含まれる微量ホウ素をホウ酸メチル蒸留分離/クルクミン吸光光度法で定量した.試料前処理操作の際に起こるホウ素の揮散をリン酸の添加によって防止するために,ケイ素はリン酸−硫酸共存下でフッ化水素酸と硝酸の混酸で溶解し,ゲルマニウムは王水で溶解後にリン酸−硫酸を添加した.試料溶液を硫酸−リン酸の白煙が出るまで加熱して脱水後,メチルアルコールを添加して加熱することで,ホウ素をホウ酸メチルとして蒸留分離した.分離されたホウ素をクルクミンで発色し,その吸光度からホウ素の含有量を求めた.ケイ素はフッ化水素酸と硫酸の加熱によって四フッ化ケイ素として揮散するので,脱水操作後も透明な溶液が得られる.一方,ゲルマニウムは硫酸−リン酸による脱水操作によって白色の沈殿(二酸化ゲルマニウム)を生成するが,沈殿が共存する状態で蒸留操作を行ってもホウ素は定量的に分離回収された.本法による微量ホウ素の定量値は再現性もよく,ホール効果に基づいて評価された純度と良い相関が得られた.
- 2009-05-05
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