下水処理場における病原ウイルスの低減効果の解明
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概要
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The occurrence of pathogenic viruses and indicator microorganisms in water samples from a wastewater treatment plant in Japan was investigated monthly from July 2003 to June 2004. Forty-eight samples of raw sewage, treated sewage before chlorination, effluent after chlorination, and reclaimed water after advanced wastewater treatment using sand filtration and ozonation were subjected to a virus concentration method using an HA electronegative membrane, followed by virus detection using a TaqMan PCR method. Noroviruses of genogroups I and II were detected in all 12 raw sewage samples, showing much higher concentrations in winter, an epidemic season. Corresponding to the occurrence in raw sewage, the concentrations of noroviruses in treated sewage and effluent also increased in winter. The concentrations of enteroviruses and adenoviruses in the tested samples were relatively constant compared with those of noroviruses. Noroviruses and adenoviruses were still detected even after advanced wastewater treatment, but the concentrations of these viruses were much lower than those in the effluent samples. Viruses were removed by wastewater treatment as effectively as indicator microorganisms (total coliforms, Escherichia coli, and F-specific phages), suggesting that sewerage systems can contribute to reducing the load of pathogenic viruses discharged into aquatic environments.
- 2009-06-10
著者
-
片山 浩之
東京大学大学院工学系研究科
-
大垣 眞一郎
東京大学大学院工学系研究科都市工学専攻
-
大垣 眞一郎
(独)国立環境研究所
-
原本 英司
山梨大学大学院医学工学総合研究部
-
片山 浩之
東京大学大学院工学系研究科都市工学専攻
-
片山 浩之
東京大学工学系研究科都市工学専攻
-
大垣 眞一郎
東京大学
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