エンダービーランド,リーセル・ラルセン山地域の地学調査報告2000-2001 (JARE-42)
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概要
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第42次南極地域観測隊(JARE-42)夏隊の5名は、2000年12月18日から2001年2月18日まで、南極、エンダービーランド、アムンゼン湾内にあるリーセル・ラルセン山周辺で古地磁気学と岩石年代学の岩石試料採集、磁場探査、及び電磁探査を行った。調査にあたり、第38次隊がリチャードソン湖東岸に建設した発電棟の側に新たに居住棟を建設しリーセル・ラルセン山キャンプとした。古地磁気学調査では86地点から741試料を採集した他、帯磁率の測定や磁鉄鉱-石英片麻岩の分布も調べた。岩石年代学では珪長質片麻岩と塩基性貫入岩試料を187試料採集した。MT法による電磁探査はモレーン上の5地点とリチャードソン湖上の1地点で行い、深さ8kmから28kmで電気比抵抗が小さくなる構造を明らかにした。磁場探査は7000nTに及ぶ磁気異常が片麻岩、あるいは貫入岩の走向と平行に発達している様子を明らかにした。 63日の滞在期間中、最大瞬間風速は50.7m/sを記録したこともあったが、比較的天候に恵まれ、また、設営面での大きな事故も無く順調にキャンプの運営ができた。調査終了後、環境保全の観点から、リーセル・ラルセン山キャンプ設備をすべて撤収した他、50km西方にあるトナー島キャンプ設備も全て撤収した。
- 国立極地研究所の論文
著者
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船木 實
国立極地研究所
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石川 尚人
京都大学大学院人間・環境学研究科
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山崎 明
気象研究所
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松田 高明
熊本大学理学部
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石川 尚人
京都大学人間・環境学研究科
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石川 尚人
京大 大学院人間・環境学研究科
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船木 實
極地研
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山崎 明
気象研
-
Dolinsky Peter
Geophysical Institute of Slovak Academy of Sciences
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