AchromobacterプロテアーゼIの基質特異性決定部位に関する2, 3の知見
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概要
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AchromobacterプロテアーゼIの活性中心部位,とくに基質特異性決定部位の性状を解明する手掛りを得る目的で,縮合剤と求核試薬との酵素活性に対する影響,強力な拮抗阻害剤であるω-アミノアルキル基をリガンドとするアフィニティクロマトグラフィーについて実験し,トリプシンと比較検討した. (1)本酵素はEDC単独,または求核試薬(エチレンジアミン)存在下でのEDCによって,トリプシンよりも弱いが明らかに阻害された.また拮抗阻害剤ブチルアミンで酵素を予備処理した後, EDCと求核試薬エチレンジアミンを反応させ,さらに透析することにより不活性化速度が減少した. (2)本酵素のアミノ基を無水酢酸でアセチル化しても,ほとんど酵素活性は影響されなかった. (3)炭素鎖を異にするω-アミノアルキル基をリガンドとするセファロース4B (Seph-NH-(CH2)n-NH2)に対する親和力をトリプシンと比較した結果,本酵素はメチレン基数が増大するとともに次第に強く吸着され, nが8で最大となり, nが8以上ではほぼ同様の強さで吸着された.また本酵素をTos-Lys CH2ClまたはiPr2P-Fによって完全に失活させた酵素はアミノオクチル(AO)セファロース4Bに吸着されなかった.同様に強力な拮抗阻害剤アミルアミン共存下で同様のクロマトグラフィーを行ったが吸着されなかった.
- 社団法人 日本農芸化学会の論文
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