Pseudomonas属細菌におけるマロン酸の代謝とマロン酸脱炭酸酵素活性について
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概要
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1. Ps. avalis IAM 1177およびPs. fluorescens AT CC 11250を用いて,マロン酸脱炭酸酵素について検討した. 2. 供試菌は培地中に著量の炭酸ガスを放出しながら,マロン酸を炭素源としてよく利用した.菌体にとり込まれたマロン酸の炭素は,他の菌体成分にくらべていちじるしく高く脂質区分に検出された. 3. マロン酸脱炭酸酵素はマロン酸によって誘導されグルコースやリンゴ酸などの炭素源によって強く抑制された.また,メチルマロン酸およびエチルマロン酸にも弱い誘導作用が認められた. 4. Ps. avalisから約16倍に部分精製した酵素標品では,マロン酸のほかにメチルマロン酸が基質となることが認められた. 5. マロン酸を基質にしたときの反応生成物はアセチルCoAで,第一段反応生成物であるマロニルCoAはわずかにしかtrapされず,活性化反応と脱炭酸反応が同時的に進行した. 6. 一方,メチルマロン酸を基質にしたとぎの反応生成物はメチルマロニルCoAで,活性化反応だけが進行し,脱炭酸を受けないことが認められた. 7. ヒドロキシマロン酸は,活性化反応を拮抗的に阻害した.
- 社団法人 日本農芸化学会の論文
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