清酒麹における抗酵母性細菌の検索と同定
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概要
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(1)各地酒造場の清酒麹から抗酵母性細菌な検出した.麹の総細菌数に対する抗酵母性細菌数の割合を求め,抗酵母性細菌率とした.試料45点中総細菌数が105/g以上で,抗酵母性細菌率が70〜100%の重度汚染麹が6点見出された. (2)分離した抗酵母性細菌は桿菌,グラム陽性,好気性,カタラーゼ陽性,その他の性質からB. subtilisと同定された.胞子は耐熱性を示した. (3)代表菌株B. subtilis 16-2は合成培地,麹汁培地,麦芽汁培地などの液体培地や蒸米に増殖し,抗酵母性物質を生成することを見出した. (4)製麹時に抗酵母性細菌を接種して汚染麹を調製した. 30°Cで培養すると24時間, 48時間で麹に抗酵母性物質の生成が認められた. (5)汚染麹を用いてモロミ発酵試験を行ったところ,発酵は緩慢となり,生成アルコールの低下がみられ,最終的には15.6%にとどまった.
著者
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