葉および種子の脂質(第3報) : 米ヌカ脂質の酵素加水分解
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
(1) 米ヌカ貯蔵中の脂質の酵素加水分解について,湿度および温度の影響を調査した.同一条件下では常に古米ヌカの方が新米ヌカよりも含有脂質の加水分解がはなはだしい. (2) 米ヌカからリパーゼを抽出,精製し,活性の強い画分を得,その作用最適条件を調べた.最適pHはpH 6.6〜7.0と5.6に存在し,最適温度は25〜40°C,40°C以下で安定であり,カルシウムイオンによって活性化される.このもののリパーゼ活性は卵アルブミンの添加によって増大し,フィチンの添加によって減退した. (3) 米ヌカトリグリセリドは本酵素によってエステル結合の位置に対し非特異的に加水分解されるが,酵素分解途中において,酸根移動およびグリセリドの再合成反応も同時に起こっていることが認められた.
著者
関連論文
- 植物種子の中性ジオール脂質(農芸化学部門)
- 葉および種子の脂質 IV : 植物リパーゼの活性と脂質(農芸化学部門)
- 卵黄レシチンのハブ毒およびすい臓リパーゼによる酵素分解について(農芸化学部門)
- 不飽和グリセリドのペーパークロマトグラフィー
- アセトールエステル誘導体としての脂肪酸のペーパークロマトグラフイ
- 不飽和脂肪酸の金属附加化合物(第 2 報) : 水銀化法による不飽和脂肪酸エステルの微量分析
- 不飽和脂肪酸の金属附加化合物(第 1 報) : 不飽和脂肪酸メチルエステルの醋酸第二水銀附加化合物
- ペーパークロマトグラフィーによる油鰈油脂肪酸の分析
- 脂肪酸の分離と決定-第10・11報-
- シフト試薬を用いる飽和及び不飽和脂肪酸メチルエステルの核磁気共鳴スペクトル
- 種子の脂質
- 油脂の簡易分析法としての円形ペーパークロマトグラフィー
- 油脂, 脂肪酸, 不ケン化物のカラムおよびペーパークロマトグラフィー
- 2, 2-重水素化脂肪酸メチルエステルの合成とそのプロトン核磁気共鳴スペクトル
- 重水素標識脂肪酸メチルエステルのプロトン核磁気共鳴スペクトル
- エゴマ種子脂肪酸分布
- 脂肪族ケトンのガスクロマトグラフィー
- 葉および種子の脂質(第5報) : 成熟中のヒマ種子グジセリド組成の変動
- 脂肪酸の分離と決定 : (第19報)天然油脂成分脂肪酸のペーパークロマトグラフ分析
- 脂肪酸の分離と決定 : (第12報)ペーパー・クロマトグラフィーの油脂分析への應用
- 葉および種子の脂質(第3報) : 米ヌカ脂質の酵素加水分解
- グリセリドのクロマトグラフ分析(第2報) : グリセリドのすい臓リパーゼによる分解について
- グリセリドのクロマトグラフ分析(第1報) : 水銀付加法による合成ならびに天然グリセリドのペーパークロマトグラフィ