原子吸光分析法によるマレイン酸クロルフェニラミンの間接定量 : 原子吸光分析法による微量医薬品の定量(第4報)
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概要
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原子吸光分析法による医薬品の定量に関する研究の一環として,マレイン酸クロルフェニラミン(以下MCPと略記)の定量を試みた.<BR>MCPは水溶液中で銅と反応しないが,1:1のジンコン-銅キレートと反応し三元錯体を生成し,クロロホルムで抽出される.そこでこの抽出液中の銅を原子吸光分析法により測定すれば,間接的にMCPを定量することが可能となるので,その定量条件を検討した.<BR>その結果,pH4.3のBritton-Robinson緩衝液を用い,銅(II)濃度はMCP濃度の4倍以上,ジンコン濃度はMCP濃度の約1.3倍以上,振り混ぜ時間は5分間,抽出回数は1回という条件により,MCPは1.9〜27.4μg/m<I>l</I>の範囲で吸光度比と直線関係が得られ,標準偏差は0.62(相対標準偏差は2.18%)であった.<BR>三元錯体は薄層クロマトグラフィーに単一スポットを与え,MCP,ジンコン,銅の3成分より成ることが確認された.本法は原子吸光分析法によるMCPの定量法として使用できる.
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