クロム(III)-ジエチルジチオカルバミン酸錯体の溶媒抽出を利用する微量クロム(VI)の原子吸光分析法
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概要
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6価クロムはジエチルジチオカルバミン酸ナトリウム(DDTC)により3価クロムに還元され,活性状態でただちに過剰のDDTCと錯体を形成するものと思われる.この錯形成反応は室温で数分以内に平衡状態に達し,生成錯体はMIBKによく抽出される.少燃料フレーム(空気-アセチレンフレーム)により3579Aにおける吸光度を測定すれば鉄の干渉が少なく,5.0mg共存しても0〜30μgのクロム(VI)の定量が可能である.<BR>試料中のクワム(III)はクロム(VI)と同量程度共存しても,DDTC添加後15分以内に抽出操作を行なえば影響を与えない.したがって,適当な酸化剤で共存するクロム(III)をクロム(VI)に酸化しておけば,全クロムが定量でき,クロム(VI)とクロム(III)の分別定量が可能である.
- 社団法人 日本分析化学会の論文
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