長鎖アルキルアミンによる低級脂肪酸の抽出平衡

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概要

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長鎖アルキル第2級アミン, アンバーライトLA2のヘキサン溶液と数種の脂肪酸の水溶液とを303Kで平衡させた.そして, それらの反応で生じる化合物を推察し, さらにそれらの平衡定数を算出した.<BR>抽出平衡の結果は次のような反応モデルを用いて説明されることがわかった.<BR>1) 1価脂肪酸 (HA) はアミン (B) と反応してイオン対 (BH) <SUP>+</SUP>A<SUP>-</SUP>を生ずる.<BR>2) 生じたイオン対はさらに酸 (HA) と反応して (BH) <SUP>+</SUP>A<SUP>+</SUP> (HA) <SUB>n-1</SUB>型の化合物を生成する.nの値はプロピオン酸および酢酸との反応では2, 3, 4であり, ギ酸との反応では2, 3となる.<BR>3) ギ酸との反応においては, 上記の化合物の他に, (BH) +A<SUP>-</SUP>・B, (BH) <SUB>2</SUB><SUP>+</SUP>+A<SUB>2</SUB><SUP>-</SUP>および ((BH) <SUP>+</SUP>A<SUP>-</SUP> (HA)) <SUB>2</SUB>型の化合物を生じる.<BR>5) シュウ酸 (H<SUB>2</SUB>A) の水溶液はアミンと反応して (BH) <SUB>2</SUB>+A<SUP>2-</SUP>型のイオン対を生成する.
社団法人化学工学会の論文

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