無症候期に診断した原発性硬化性胆管炎の一小児例
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概要
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小児期発症の原発性硬化性組管炎を無症候期に診断しえたので報告する.症例は15歳男性で,9歳の時初めて肝機能異常を指摘された.入院時,自覚症状は無く,黄疸も認めなかった.ALPの上昇,ERCによる肝内および肝外胆管の壁不整像,肝生検組織における胆管上皮の変性と,periductal fibrosisの存在より原発性硬化性胆管炎(primary sclerosing cholangitis; PSC)と診断した.また6年前(9歳時)の肝生検標本では,periductal fibrosisはなく,門脈域への好酸球の漫潤が著明であった.このような非常に早期のPSCの肝組織像を検討した報告はなく,とりわけperiductal fibrosisの未だ出現していないような時期に,好酸球の浸潤を認めた本症例は,PSCの病因,経過を考えるうえで興味深い.
著者
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乾 由明
大阪大学第2内科
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高石 健司
大阪大学第2内科
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田村 信司
大阪大学第2内科
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松田 幸彦
大阪大学第2内科
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伊藤 信之
大阪大学第2内科
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永瀬 寿彦
大阪大学第2内科
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垂井 清一郎
大阪大学第2内科
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橋爪 孝雄
市立堺病院小児科
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今井 康陽
大阪大学第2内科
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河田 純男
大阪大学第2内科
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垣本 洋希
大阪大学第2内科
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稲田 正己
大阪大学第2内科
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清永 伍市
中之島センタービル医療センター加納内科
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