β-Phenylethylamine誘導体の中枢作用(8) ―Metaraminol脳内投与によるマウス自発運動量増加作用について―
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概要
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Metaraminol(MA)をマウス脳内に直接投与すると二相性作用がみられるが,今回は第一相目の自発運動量元進作用について検討を加えた.その結果,1)MA40,80および160μgをマウス脳内に投与すると,投与30分後から自発運動量は増加し,90分後にsaline群まで回復した.2)Isocarboxazide(lso)10mg/kgをMA投与1時間前に処理して自発運動量を測定すると,MA40および80μg投与で,saline処理群と比較して自発運動量の有意な増加が認められた.Iso-MAで引き起こされた自発運動量の増加はMA単独群と比較しても有意であった.さらにIso 30mg/kg前処理群において自発運動量はIso 1Omg/kg前処理後にMAを投与した群と比較しても有意に増加した.3)α-Methyl-P-tyrosine(α-MT)125mglkgを3時間毎に2回処理した場合のMAの作用を検討すると,α-MT-MA投与群ではα-MT-saline群と比較し自発運動量の有意な増加がみられたが,tween-saline群と比較すると減少したままであった.4)α-MT投与後L-DOPA400mg/kgを処理し,MAを投与すると用いたいずれの用量でもtwecn-twcen-MA投与群の自発運動量まで回復することが認められた.5)diethyl dithio carbamate (DDC) 700m/kg処理後MAを投与するとDDC-saline群と比較して自発運動量の有意な増加が認められた.しかし,DDC-MA群とtween-MA群との間の有意な差は認められなかった.6)MAの自発運動量充進作用はhalopcrido1によって抑制された.以上の結果より,MAの有する自発運動量元進作用は脳内catccholamine(CA)を介して発揮され,noradrenalinc(NA)よりdopamine(DA)が重要な役割を果している可能性が示唆される.
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