肉用牛の成長と生産に関するシステム分析 : I. モデル
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概要
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牛肉生産の基盤である成長と生産効率に関与する要因を総合的に考察するために,肉用牛に関する個体レベルのコンピューターシミュレーションモデルを作成した.このモデルにおいては,エネルギーの流れに関しては,ARCの代謝エネルギーシステムの情報をもとに,肉生産その他に関しては,記録数が多く信頼姓の高いデータから導かれた回帰式をもとに組み立てられており,情報の欠けている部分は,理論式を仮定して補われている.このモデルでは,インプットする情報として,設定した期間ごとの給与飼料の量と質,成熟時体重,肥育開始時の体重および日齢,および経済的情報があり,これらから間ある期間における1日当りの増体量,タンパクおよび脂肪の蓄積量,ならびにこれらを累積することにより任意の日齢における体重,体構成成分,枝肉組成が求められ,さらにさまざまな生物学的経済的効率を求めることができる.実例として,京都大学付属高原牧場において肥育飼養された去勢牛のデータと,そのデータをインプットした結果を比較検討した.最後にモデルを用いたシステム分析の有効性と可能性について考察した.
- 社団法人 日本畜産学会の論文
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