アーク機械走査式超音波カラースキャニングスコープによる牛のロース芯面積の推定
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概要
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アーク機械走査方式であるカラースキャニングスコープを用いて,牛のロース芯横断面積の推定法を検討した.供試牛19頭の腰椎部をスキャンし,得られた画像を写真撮影した.3人の解析者によって,各自10頭の写真についてロース芯のトレースを行いプラニメーターで,次の2つの方法により面積を測定した.(a) ロース芯全体を測定した.(b) 写真上の扇形の図について,この形を構成する円の中心点を求め棘突起の中心線を基軸に10°〜30°の角度の範囲にあるロース芯を測定した.方法(a)における推定値と枝肉での実測値との間の相関係数は解析者A,B,Cそれぞれ0.43,0.41,0.77で解析者Cのみ有意(P<0.01),方法(b)では0.70,0.73,0.75ですべての解析者において有意(P<0.05)であった.したがって方法(b)は方法(a)に比べて,解析者の違いによる誤差を小さくし実測値との相関を高めることが明らかとなった.次に,19頭の写真を使用して方法(b)で除外された面積を含めたロース芯横断面全体の面積を推定した.すなわち方法(b)によって求めた面積(X1,単位:cm2)および棘突起から10°の距離のロース芯の厚さと30°の距離のロース芯の厚さの差(X2,単位:cm)の2つを変数に選び変数減少法による重回帰分析を行った.その結果,回帰式:Y=16.3X1-14.9X2-24.0,(R=0.83,R*2-0.65)を得た.
- 社団法人 日本畜産学会の論文
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