初乳中の各種有機酸含量の経時的変化

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概要

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牛初乳から常乳へ移行する期間内の各種有機酸含量の変化について高速液体クロマトグラフィー(HPLC)により定量分析を行った.初乳には,常乳に含まれているのと同じ有機酸(オロット酸,クエン酸,尿酸そして馬尿酸)が認められた.しかし,その含量は,4種の有機酸ともに常乳と比較し少なく,平均して分娩直後では,オロット酸は,常乳中の1/13(3ppm),クエン酸は,1/16(57ppm)と極端に少なかった.又,尿酸と馬尿酸は共に常乳の1/2でそれぞれ9ppmと8ppmであった.これら4種の有機酸の含量は,分娩後の経過日数と共に増加し,特に,分娩後5日目にオロット酸とクエン酸含量が急激に増加し,それ以後はほぼ,常乳値の含量に戻った.これら4種の有機酸含量の経時変化を一般成分(タンパク質,脂肪,全固形分•灰分)および比重の変化と比較すると逆の傾向を示し,更に一般成分は分娩後,4〜5日目で,有機酸は6〜7日目で常乳値の含量になった.
社団法人日本畜産学会の論文

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