乳汁の安定性とクエン酸に関する研究 : IV. 超遠心分離法による検索
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
1. 牛乳の溶解相とコロイド相におけるクエン酸,カルシウム,リンおよび窒素の分布状態を追求する目的で,140,000×g,5°Cで30分間の超遠心分離を行ない,上相乳清,中相乳清および沈殿相の3相を得た.2. この実験方法によれば,常乳中のクエン酸,カルシウム,およびリンの分布は,溶解相中にそれぞれ,92.99%(145.2mg%),37.03%(51.2mg%)および36.45%(34.14mg%)存在しているものと推定された.3. 上記の3相を電子顕微鏡によつて比較観察した結果,上相には微細なカゼイン粒子を極少認め,中相にはカゼイン粒子がやや大きくかつ多く存在していた.さらに沈殿相中では,明らかに大型のカゼイン粒子が多く存在している事を観察した.4. 上相乳清,中相乳清中の窒素分布は,それぞれ,21.86%,29.72%という値を得た.
- 社団法人 日本畜産学会の論文
著者
関連論文
- Action of Rennin on Casein : V. Changes in α_s- and β-Casein by the Action of Chymosin, Trypsin and Chymotrypsin
- ホエータンパク濃縮物の耐熱性と乳化能力に関する研究
- エゾヒグマ(Ursus arctos yesoensis)乳汁の一般組成と主要成分の科学的性状
- カゼインに対するレンニン作用 : 第4報 3次相におけるα_s-およびβ-カゼインの変化
- マウスの腸内細菌および免疫系に及ぼす1-ケストースおよびニストースの影響
- 糖資化性を利用したマウス消化管内Lactobacillus属乳酸菌の簡単な同定方法の構築
- 健康生活と乳・乳製品 : 健康こそ社会貢献
- 小規模な乳製品工場の排水 : ─酪農学園大学乳製品実習室を事例として─
- 異なる生産環境から得られたクリームの脂肪酸組成と物理化学的特性の比較
- ヘッドスペースガスクロマトグラフィーによる各種ナチュラルチーズの構成芳香成分に関する研究
- Studies on Lipolysis in Lactic Acid Bacteria Used in the Cheese Industry : Part II. The Degradation of butterfat by Cell-Free Extracts of Lactic Acid Bacteria
- Studies on Lipolysis in Lactic Acid Bacteria Used in the Cheese Industry : Part I. Lipolytic Activity of Lactic Acid Bacteria
- 初乳中の各種有機酸含量の経時的変化
- 高速液体クロマトグラフィーによるコーンサイレージ中の有機酸定量法
- カゼインミセルの形態に関する研究 : III.尿素およびアセトァミドの影響
- カゼインミセルの形態に関する研究 : II. S-S結合還元剤による検討
- カゼインミセルの形態に関する研究 : I. Phosphoprotein phosphatase による検索
- 牛乳中のクエン酸含量の変動について
- 乳汁の安定性とクエン酸に関する研究 : IV. 超遠心分離法による検索
- 加塩無〓酵バター製造工程におけるジアセチルの推移について
- 乳汁の安定性とクエン酸に関する研究 Sephadex dextran gelによる検索