加塩無〓酵バター製造工程におけるジアセチルの推移について
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概要
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1. V-P比色定量法は,反応温度15°Cで反応直後30分から60分までの30分間において,ジアセチル濃度5〜80μgの範囲で安定した測定値が得られた.2. 油浴による直接蒸溜法の蒸溜時間と溜出量については,120〜130°Cで15分間,5mlの溜出により93%以上のジアセチル回収率を得た.また,この油浴による直接蒸溜装置は充分使用可能と思考された.3. 蒸溜に用いる試料のpHは,酸性域において,良好なるジアセチルの回収を得た.4. 加塩無醗酵バター中のジアセチル含量は,4.6〜7.4μg/100gであつた.5. バター製造工程において採取した試料中のジアセチル平均含量は,原料乳に6.2μg/100g,脱脂乳に6.8μg/100g,スイートクリームに5.4μg/100g,バターミルクに4.6μg/100g,加塩無醗酵バターに6.0μg/100g.6. チャーニング,ワーキング工程により,バター粒水洗水,バターミルク,加塩無醗酵バターのジアセチル総和量が,スイートクリームのジアセチル総量より34.8%弱の増加が認められた.
- 社団法人 日本畜産学会の論文
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